ホルモー

此比都ニハヤル物

夜討、強盗、謀綸旨・・・・・

これは14世紀初めの建武の新政の混乱ぶりを風刺した、有名な『二条河原落書』の一節ですが、

このごろ都にはやるもの

勧誘、貧乏、一目惚れ・・・・

は、先日読んだ『鴨川ホルモー』のカバーに書かれている言葉です。

鴨川ホルモー』は万城目学のデビュー作。

彼は『鹿男あをによし』の作者です。

『鹿男・・』がなかなか面白かったので、『鴨川・・』を購入してみたんです。


いやぁ、かくも馬鹿馬鹿しい話があるのか(いい意味でね)、というのが本を読んだ感想です。

すごく面白かったです。

こんな奇想天外な小説を読んだのは久しぶりでした。

舞台は京都。京都大学のサークルが出てきます。


読み始めるまえから、

そもそもホルモーって何やねん??

と思ってたんですが、読み出してもわからない。

そういう意味だったのか!とわかったときにはすでに終盤。



妙に客観的で、それでいて奇想天外なストーリーに巻き込まれていく主人公が面白い。加えて主人公の『まさし』に対する愛情。きっと作者も『まさしファン』なんでしょう。



物語の中で描かれている、トンでもない儀式には思わず声を出して笑わずにはいられませんでした。


頭を空っぽにしてただただ楽しみを感じたい人にはお勧めです。


鴨川ホルモー

鴨川ホルモー


読むとわかりますが、読んでいる途中に、何度となくこの本の表紙の絵を見返すことになります。


私はすぐに続編を買いました。

ホルモー六景

ホルモー六景