夢追い人とオリンピック

去年話題になった至学館高校の校歌「夢追い人」。

今回も文化史でiPadを使ってるので、授業前にいろんなYOU TUBE映像をみせている。

至学館高校が昨年、地方大会決勝で勝って、選手が大声で校歌を歌う姿を生徒の前で流した。

初日はみんな笑っていた。

「何?この校歌。校歌らしくないなぁ」

「これ校歌だと恥ずかしいわ」

など反応は様々。

2日目。

また「夢追い人」を流した。

歌詞の意味をちょっと解説した上でね。

3日目。

歌詞カードを配った。

するとみんな自分の境遇と照らし合わせて歌詞を読んでいた。

4日目。

今年一年のテーマソングにしようということになった。


5日目。

熱唱(笑)

(至学館高校校歌 夢追い人)

一番高い所に登って
一番光る星を掴んだ
一番辛い道を選んで
一番強い心をまとった

海を渡る風が吹いた
カシオペアが近くに見えた
夢を追い続けた
そしてここまで来た
でもどうしてかな
熱い涙が止まらない

うつむきかけた時
君の顔が見えた
差し出された白い腕が
翼に見えた


一番辛い道を自分で選んで、一番高いところを目指す。


一番強い心を持って。


強い決意が伝わるね。



オリンピックのレスリング女子で伊調馨選手が金メダルをとった。

伊調選手にはお姉さんがいる。

伊調千春

同じくレスリングの選手。

アテネ北京オリンピックの銀メダリストだ。

彼女は、銀メダルに終わって落ち込んでいたとき、同じくオリンピックを目指しながらも怪我で断念・引退せざるを得なくなった親友から励まされて、再びレスリングを始めることを決意したのだそうだ。

このエピソードがベースになってできた曲。

それが「夢追い人」。

苦しい時に周りに助けてくれる人がいた。

その大切さを歌っているのだ。

差し出された白い腕が翼に見えた

とはそういう意味なのだ。

この曲は2004年に伊調姉妹と吉田沙保里(ロンドン五輪金メダル)選手がメダルを獲得したことを祝して作られたのだが、曲のベースは先ほどのエピソードだ。

伊調姉妹と吉田選手は中京女子大学

中京女子大学は2010年に至学館大学になった。

それに伴い、附属高校も名称が至学館高校となり男女共学になった。

女子校時代の校歌があまりにも良妻賢母的なものだったために、共学校にふさわしい新しい校歌を探していたところに、「夢追い人」が校歌に決まったという。

校歌なのに学校名が出てこないのはそのためだ。

そういうエピソードがこの校歌にはある。

そう思って歌詞を改めてみるとまた違った感情が生まれてくる。

この歌詞の2番には「オリンポス」という言葉が出てくる。

なるほど、そういうことかという感じだ。

いろんなことを 経験したね
あんまり先を 急がないでね
いろんな人に めぐり会えたね
そんな旅なら 悪くはないさ
オリンポスの 丘の上から
女神様の 歌が聞こえた
夢を追い続ける もっと遠くへ行く
でもどうしてかないつもみんなにいて欲しい
一番星よりも 夏の星座が好き
君がいれば夜を越えて銀河になれる
君がいれば夜を越えて銀河になれる
君がいれば夜を越えて銀河になれる

惜しくも銀メダルに終わったなでしこジャパン

大好きな宮間選手が試合後にこんなコメントを残した。


「仲間がいなければ、ここまでこられなかった。ありがとうの一言に尽きる」