桜から考える

すごい風だったね。大阪はどうだったのかな?

九州では夜になっても列車が遅れていた。

九州はいま桜が満開。今週金曜に大阪に戻るのだが、その頃には大阪も桜満開くらいかな。

この強風で散ってしまわないかと心配したが、九州の桜の花はなかなかしぶとく枝にくっついていた。

小さな花の、力強い姿に少し感動。


九州の予備校ではよく卒業生が来てくれる。昨日は大橋でAC、久留米ではシリブッシNしまとM前が登場。

ACはスーツ姿だったので、「大学進学を諦めて、まさかの就活!?」と思ったが、そうではなくて入学式帰りに来てくれたのだった。


春はみんながそれぞれ新しくスタートを切る季節。

桜の開花はそんなみんなのスタートを力強く送り出すファンファーレ。

寒い冬を乗り越えて美しく咲く桜の花をみると、何か新しい気持ちになれる。

ところで4月から新学期が始まったり、新年度が始まるっていう流れはいつからはじまったのだろう?

やはり明治の文明開化かな。

確かに週7日制や太陽暦などは明治時代から導入されたので、4月スタートというのはこの頃からだろう。

しかし「春から新しい年度へ」というのはもっと前からなような気がする。

つまり「日本」という国の季節の移り変わりや、古くは米作りなど、おそらく長い歴史の中で培われた日本の生活習慣からもたらされたものだろう。つまり文化な訳だ。

なんでこんな話をするかというと、ひとつ気になっていることがある。

いま大学が9月入学を検討していることだ。

世界基準、グローバル化、幅広い人材を世界から集めるなどがその理由のようだ。


少し考えてみよう。

なぜ欧米は9月入学なのか?

日本が4月スタートなのに恐らく理由があるように、9月入学にもそれなりの理由があるはずだ。

例えばフランスでは夏にバカンスがある。

学生であろうが社会人であろうが夏期に1ヶ月くらい休暇をとる。

フランスのバカンスは20世紀になって制度化されたものだ。

これには季節が関係している。フランスでは冬期の昼の時間が短い。

それで夏になると太陽の光を求めて民族大移動が始まるのだ。この「大ひなたぼっこ」はこういった季候で暮らす民族として必要なことなのだろう

そして長いバカンスをとって、9月から新学期!  

この流れなら何となく納得。こういう「共通感覚」が文化を形成する。

桜が咲いたら新学期!

この感覚って好きだけどね。

なんでもかんでもグローバル化でいいのかな。

満開の桜と新生活が始まる卒業生たちをみてふと思った今日この頃。

あぁ、お花見行きたい。