そういう季節でしょ

読者の秋って言葉は死語なのか?

最近聞かないよね。

これも読書離れ、出版不況の影響か??

最近読んだ本をちょっとだけ紹介。


「罪の余白」。

罪の余白

罪の余白


映画化もされている話題の小説。

2時間位で読破。

ネタバレになるので詳細は書かないが、娘を亡くした心理学者の父親と、その死に関係する女子高生達への復讐がメイン。

「究極の心理戦」

とか書かれてたから期待したのだが、

ん? どこが??

と、思ってしまった。

父親が心理学者という設定だったので、「ならでは」の心理分析を駆使した「何か」があるのかな、と思ったら、別にその設定でなくてもイイやん、って感じだった。

映画の方はどうなんだろう??



もう1冊。

「イザベラバードの日本紀行」

イザベラ・バードの日本紀行 (上) (講談社学術文庫 1871)

イザベラ・バードの日本紀行 (上) (講談社学術文庫 1871)

こちらはまだ上巻しか読んでいないが、かなり面白い。

1878年に横浜に上陸したイギリス人旅行家イザベラバード。東京から函館までを、欧米人未踏の内陸ルートで旅した東北・北海道の文化・習俗・自然等を活写した日本北方紀行。

維新後間もない頃の日本の「生」の様子がイザベラバードの目を通して語られる。

読んでいると一緒に旅行しているような感覚に陥る。

当時の日本を肯定的にも否定的にも、どちらの面もズバズバ書かれているのが面白い。

小汚い日本人をボロカスにこき下ろすとことか笑ってしまった。

小説ではなく紀行文なので、1人の人間の目に「当時の日本」がどう映ったのか。

それが赤裸々に伝わってくる。

下巻へ突入しよ!

次は関西への旅みたい。


3冊目。

ひょんなことから以前読んだ本を再読。

血盟団事件

血盟団事件

血盟団事件

「一人一殺」を掲げたテロリスト集団血盟団

その中心人物井上日召が、どうしてテロに走ったのか。

多くの若者がどうしてカリスマ井上のもとに集まってきたのか。

彼らは何を考えていたのか。

学校の教科書ではあまりにも「さらっと」書かれているが、その背景は実に興味深いものだ。

コレは名著。


ラスト1冊。

「浜村渚の計算ノート」

浜村渚の計算ノート (講談社文庫)

浜村渚の計算ノート (講談社文庫)

少年犯罪撲滅のため、文科省が義務教育のカリキュラムを一新。

道徳 音楽 絵画など「心を伸ばす教科」を重視し、理系科目は

「物事を数値化し数理現象 物理現象など事実だけを重んじる科目であり、心を尊重し他人を慈しむ人間性を否定しうる」

とされ、義務教育から数学が排除される。

それに対し「数学の地位向上のため!」という理由から、数学の復権を求めたテロ組織「黒い三角定規」が宣戦布告。

対する警視庁の切り札は、天才数学ガールの中学生。

黒い三角定規の「数学的テロ」に「数学」で立ち向かうというストーリー。

四色問題フィボナッチ数列、円周率など数学ネタが満載で面白い。。

ちなみに四色問題(四色定理)とは、

「どんな地図でも四色で塗り分けることができる」という数学の定理。


数学アレルギーの人も、この小説なら大丈夫!

じゃぁ、問題!

4÷0は?


答えは0ではないですよ。


さぁ、読書読書!