ホラー

怖い夢をみた。

町中がゾンビで溢れていた。私はある人を助けるために、車でゾンビの大群を避けながら走っていた。

するとゾンビの中に見覚えのある友人を発見した。

彼は引きこもり。


その彼をゾンビの中に発見したのだ。しかし、彼はゾンビではなかった。私は車で彼の横に乗り付けた。

「何やってんねん!早く乗れ!」

彼を助手席に乗せると車を急発進させた。

その間にもゾンビが車に乗りかかってくる。

懸命にハンドルを握ってゾンビを振り切ろうとする私に、助手席の友人はポツリとこう呟いた。

俺もゾンビになろうかな・・・・

私は横で(えぇ!?)と思った・・・・・


そこで一旦目が覚めた。

このあと二度寝して、夢の続きをみたのだが・・・・

それはさておき。


こういう夢をみるって言うことは、何かきっかけがあるはず。

心理学者フロイトは「夢判断」の中で、夢は必ず実体験に基づくと述べている。つまり「予知夢」などはないというのだ。

なので、私は昨夜の「ホラードリーム」の原因を考えた。

何かホラー映画でも観たか?

そういう本でも読んだか?

いろいろ考えた。しかしなかなか思いつかない。




あっ!





あった・・・・・






そうだ。



これだ。これにちがいない。



じつは昨日の授業中におかしな事が起こったのだ。


黒板に板書をしていると、隣の教室あたりから音楽がきこえてきたのだ。


(何だ!?)



と思い、隣の教室をのぞきに行ったが、当然授業中に音楽などならすわけはなく、淡々と地理の授業がなされていた。


私の動きを希有な目で生徒が見ていたので、生徒に音楽のことを話した。



「いやあ、さっきからちょくちょく音楽がきこえてくるんや。きこえへんか?」


生徒は全員耳を澄ませた。


多くの生徒は何もきこえないということだったが、2人だけ「聞こえる!」と言う生徒がいた。


どんな音か訊いたところ、私が聞こえているものと同じだった。

すると教室中がざわめきだした。


「ええ!うそ!!俺も聴きたい!」

そこで私は、空調のスイッチを切った。


急に静まりかえる。


全員で耳を澄ます。


すると・・・・・・



「あ!!!きこえる!!ホンマや!」


となった。

しかし、ある生徒が気付く。


「踏切の音とちゃう??」



教室から線路が見えるので、一番後ろの席の生徒が確認すると、


「踏切光ってます!」


ということだった。

「なんや、踏切か・・・」



一瞬教室は笑いに包まれた。



しかし、どうにも腑に落ちないのは私を含めて、最初に音を感知した3人。


踏切の音をもう一度聴いた。



違う。



きこえてくる音は、もっと低いのだ。



遮断機の音は「シ・シ・シ・シ」なのに対して、我々にきこえてる音は

ソ・ソ・ソ・ソー  ソ ソ ソ・ソ・ソー・・・・

なのだ。

ちょうどピアノの鍵盤を連続してたたいてる感じの音なのだ。



結局音の原因は明らかにならず、そのまま授業を続けた。





私のゾンビの夢は、どうやらこの体験が原因なのかも。


つくづく思った。



(俺って、単純やな  笑)